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7枚目となる今作は、100%インストゥルメンタル・アルバム。
近年取り組んでいる、“テーマを決めず、感覚のままに進める”制作スタイルで完成させました。
思いつくままに「好き」を散りばめたことから、アルバムタイトルは『コラージュ』と名付けています。

アート性を志向しながらも、仕上がった音は映画のサウンドトラックのように親しみやすくポップ。
実際、収録曲の約半分は映像作品のために書き下ろした楽曲です。

もう一つの特徴は、多くの曲名を妻が命名していること。
絶対音楽のように“意味を持たない音楽”として生まれた楽曲たちに、タイトルを与えることで、不思議と命が吹き込まれていきました。

ジャンルやスタイルの枠にとらわれない、自由でのびやかなサウンド。
ぜひ、あなたの感覚で“コラージュ”を育てて下さい。

01.ゆめのはじまり
映画「夢の轍」サントラ(石井清一郎監督)
この映画作品のメインメロディは、停滞⇒上昇・動き始める」というイメージで作り始めました。
オープニングで流れるこの曲は主旋律が一瞬顔をのぞかせ、シネマティック・アンビエントなアレンジで物語の始まりを予感させます。
生成AI(ChatGPT)を使って、初めて展開をサポートしてもらった曲でもあります。
言葉から音楽を作るのが得意な自分にとって、文章生成AIはとても相性の良い制作方法と思います。

02.光ノ残響
仮タイトル「夜ドライブ」
夜の都市を駆け抜けるイメージで作った曲です。
BIGOというアプリで作曲配信をしていたときにアップテンポ・テクノのテーマで制作。
裏メロのリバーブがかかったシンセの音は、遠い記憶を呼び起こすようなイメージで音作りしています。

03.哀しみ岬
映画「あかねさす」サントラ(吉松幸四郎監督)
プロットを元にサントラを直感的に作りました。
マンドリンのアドリブ演奏から映画のメインテーマに繋がる。
この映画全体で、楽器のソロ演奏をすることで、
時が止まり、流れ出すような演出をしています。

04.Air+port
「memories(自作曲)のようなかっこいい曲」をコンセプトとして制作。
アルバム全体通しての「感覚的作曲」や、最近個人的に提唱している
「楽道(らくどう)」を代表する楽曲に仕上がった。
この曲の完成のおかげで、どこに向かうのか、さっぱりわからない制作にも慣れてきた。
ターミナル駅や空港を連想したところから、妻が曲名とジャケットを制作。
広島空港付近にある倉庫で撮影した写真をもとに描きました。
厚紙にコーヒーの出がらしをまぶし、紙に表情をつけ、アクリル絵の具で彩色。
memoriesから10年。成長を感じつつ、好きなビートは変わらないなぁと思います。

05.バロンの瞳
スタジオジブリ「耳をすませば」に登場する
「バロン」の瞳に夕陽が映り込む
シーンからインスパイアされた楽曲。
そこから、「目に見えないものの価値」や
「心の琴線に触れる出会い」
というテーマを描いています。

06.地平線
プラネタリウムや天文台のイメージ。
地球儀が回りながら、そこからいろんな世界の音が聞こえてくる。
国境を超えてつながっていく。
色々あって辛かった2024年、個人的にある決心をして転換点を迎えた2025年。
ここから音楽は広がっていく思いで作りました。

07.夏、かをる
短編「夏、かをる」サントラ(石井清一郎監督)
風景の中の少女。少女の目に映る情景を描いた短編の音楽として書きおろし。
石井さんの映像は瞬時に必要と思う音楽が出てくるので不思議です。
王道なThe小方メロディという感じですが、
やっぱりこういう音楽が自分は好きです。

08.ほしのこども
実験的に制作風景を全て動画に記録してタイムラプスで撮影。
曲名には二つの意味があり、
一つは絵本の世界のようなファンタジックな音作りになっていること。
もう一つは「こどもが遊ぶように音作りをする」という今の活動のテーマを掲げています。
ほしのこどもが洞窟を抜けて、空を見上げ、故郷を想う様子がストーリーになっています。

09.織音 -おりね-
映画「あかねさす」サントラ(吉松幸四郎監督)
プロットを元に映画で使えそうなサントラを直感的に作成した小品集の一つ。
結婚式で新婦が読む手紙のようなイメージ。
人生を振り返り、これからの未来に進んでいく。
家族が広がっていく、暖かいストーリーを音楽にしました。

10.夢の轍 -ゆめのわだち-
映画「夢の轍」サントラ(石井清一郎監督)
エンドロール用の音楽として、
シネマティックアンビエントをイメージして作り始めたが
どうしても映像とテンポが合わず、
アップテンポ、ローテンポのどちらにも合うように楽曲を仕上げた。
その後、監督からの連絡でエンドロールが差し替えとなり、
当初イメージしていたローテンポを採用頂いた。

11.桜吹雪
久石譲さんに憧れていた高校生時代に、
「ピアノストーリーズ」というアルバムを真似して、
「PIANO SEASONS」というアルバムを作っていました。
(リリースはしていない)
その中の1曲を、現在の音源でミックスしなおしてみました。

12.どこにもない家
ミヒャエル・エンデの文学作品「モモ」に登場する、
時間泥棒から時間を取り戻すために主人公のモモがたどり着いた場所。
時間を司る家の名前。
アンビエントを作りたくて、時間がゆっくり流れるイメージで作りました。

13.観測点に咲く
観測点に咲いている桜の一生を描きました。
人生の移り変わりを、応援できるような1曲に仕上げました。